有罪モラトリアム

そして、食べ終わった時に彼は言いました。

彼「実は、僕もクリスマスプレゼントを用意してきたんです。」

えっ!

これは予想外のことでした。

いったい何をプレゼントしてくれるんだろぅ・・・?

ドキドキ・・・

彼「左手を貸してもらえませんか?」

左手をそっと差し出します。
まさか・・

彼は私の左の薬指に、指輪をはめてくれました。

私「うわ・・・キレイ・・・。」

プラチナの細いリング。
シンプルなデザインだけど、綺麗なフォルム。
私の指にぴったりでした。

彼「サイズ合ってますか?」

私「ぴったりです・・・。」

彼「お店の人に小さい人だと言ったら、小さめのを出してくれたんです。」

私「うれしい・・・。ありがとう・・・・。」

もう嬉しくて、嬉しくて、
思わず涙ぐんでしまいました。

彼「な、泣かないでください・・w」

私「うれしくって・・・。」

彼「こんなに喜んでもらえるなんて、僕も嬉しいです。」



この日から、ずっと薬指につけています。
今でも私の宝物です。
大切な、大切な、宝物です。

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