彼は真面目な優等生.2
4.過去


“死んだ”


その言葉は私の頭の中に繰り返された…



「ごっごめん…」


思い出させちゃって…


「別に大丈夫。」

「でも…」

「もう慣れたし。」


慣れた??そんなに前のことなの??

でも…聞かない方がいいよね。


「小4の時だから6年経った。」


「えっ!!」

「知りたそうな顔してた。」

「あっ…(汗)
ごめんね。思い出させちゃって…」

「いいよ。」


なんで死んじゃったのかな??

聞かない方がいいのに…気になる。


私…蒼君の家族のこと全然知らないし…


「その…」

「事故。」

「えっ!?」

「知りたいんだろ??」

「うっうん…いいの??」

「あぁ。」


柔らかい笑顔を向けてくれる蒼君を見て少し心が痛んだ…。






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