【完】ペテン師との甘い夜
「もう一回、会いたいな。」



私は窓の外の月を見つめた。



今日一日雨だったのが、まるで嘘のよう。



妖艶に、輝いていた。



セキ………



貴方はまた私の目の前に、現れるのかしら?



月明かりが告げているように光る



今日も、私の夜が始まると……



そう、囁いているかのようだった。



恨めしく、艶やかなそんな月光。
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