【完】ペテン師との甘い夜
セキ………
ーーーじゃない。
国見"夕"社長の容姿は黒髪短髪。
セキみたいな妖艶さは全くなく、どちらかというと爽やかな感じの青年。
「なぁんだ…違うんじゃん。」
私は握っていた煙草を吸い、煙を噴き出した。
その時
「うぉあ!?」
突然扉が開き、私は地面に転げる。
誰だよ開けたの…。
私は軽く睨みを利かせ顔を上げる。
「あ…。」
そこには、国見"夕"社長と驚いた顔の久美がいた。