【完】ペテン師との甘い夜
コールの音が耳元に鳴り響く。



3コールくらいであの低い声が聞こえた。



『もしもし。』



「あ…経理課の澤木です。」



私は覇気のない声で言った。



『ああ…悪いが、社長室に来てくれないか?』



国見社長は言った後



『これは命令だ。』



と付け加えた。



「命令なら行きます。」



私は嫌味ったらしく言うと電話を直ぐさま切った。



面倒臭い。



早く飲みに行きたいのに。
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