Over love
悠也くんの腕の中に入った。

「ゆう…や…くん?」

悠也くんは何も言わずにただ強く抱いてくれた。


ふわり、優しい香りがした。

(あったかい…)

なぜか、離れたくなかった。

悠也くんの胸に頭を埋めた。



カラーンコローン

チャイムの音が響いた。


「あッも もう つ次の授業は始まるから い行くねッ!」

走り去った。真っ赤になった顔をおさえて。

(顔…熱くなってる…?)

授業に遅れそうになったけどセーフで間にあった。

「あれッ?紗耶華は?」

「えッ?そいえば居ないね?」

千華ですら知らないなんて。

いつも一緒にいるから珍しいなァ?

いろいろ考えることが多すぎて授業が頭に入ってこなかった。
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