僕たちは回り続ける
「小説を読んだり……コホ……してたけどね」
「小説じゃ味気ないなぁ、漫画が良い」
「漫画かぁ……古いのしか知らないや」
「少女マンガで面白いの増えてきたよ。ドラマや映画になってるからそっちなら見れるかも。漫画だときらきらしてるし」
「映画、一緒に行ってみたいね。……男友達もほしいなぁ」
「私が男になるよ!」
「梓ちゃんは可愛いから、そのままで良いよ」
義則、無意識に梓を口説く。確かに男友達も必要だろうが、猥談に混ざったりゲーセンに群れる義則を想像できなかった。むしろ、図書館でメガネをかけて勉強してるほうがしっくりくるが、これは遊びとは言えないだろう。
「コホ……体育、永遠欠番だし……してみたいな、バスケにサッカー」
「……そうだね」
気休めに治るよ、とは言えなかった。ボロボロになった体が視線の先にあるからだ。
先ほどから会話中に何度かせき込んでいるのも痛々しい。