スターダスト
サキ…。


…ん?誰かに…呼ばれてる?


「サキ…。」



あ、私、眠っていたんだ。

…パパ。…


うっすら目を開けながら、パパを呼んだ。


「サキ、おはよう。」


…おはよう、パパ。…


私は…目だけを開けて、辺りを見渡す。
ま、いつもの蛍光灯がついてる部屋なんだけど。

でも、体を動かすのは…瞼だけ…。


「今日の気分はどうだ?」

…パパ、いつもと一緒だよ〜。…


口では喋らない…。全て頭の中…で…。

私の体には、数本の管が通っている。
腕や足、そして指先までも動かした事が…1度もない。



「今日はお前の15歳の誕生日だから、プレゼントを用意した。」


…プレゼント?嬉しい!何かなぁ〜!…


「前に友達が欲しいと言っていたな。今日は、初めての友達、2人もくるぞ。」

…お友達?…

「そうだ。お友達だ。デイルにジオン、入りなさい。」

「お邪魔します。お嬢様。」

そういうと、若い男性と私と同じ位の女の子が、部屋に入ってきた。


「ご紹介に預かりました、私、ジオンと、こちらの女の子がデイルでございます。よろしくお願いします。」




…………友達?


友達って、もっと…フレンドリーな感じじゃ…。


「お嬢様のお聞きになりたいことや、お勉強などは、私、ジオンが伺います。」

「アタシは、それ以外ね。よろしく。サキ。」


…は、はぁ。…よろしく…お願いします。…



「サキ、気に入ったか?2人には、色々なジャンルでプログラムしてある。地球に行った時にも、役立つであろう。」




…えっ?…



…2人とも…ロボット…なの?…


「もちろんだ。」


…もちろん…なんだ。…


「さ、少し喋りすぎた。睡眠薬を入れるから、少し眠りなさい。」


…うん、パパ。ジノンもデイルも、おやすみなさい。…


「サキ、おやすみ〜。」



「お嬢様、おやすみなさいませ。」






…………
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