永遠の約束-約束のはじまり-
頷く真里に頼もうとする綺羅を翔は制止する。
その言葉のとおり、綺羅たちの目の前には黒い靄に包まれた巨大な物体。
だけど、その物体に綺羅は覚えがあった。
「あれは………」
唖然と物体を見ていた綺羅を物体はぎょろりとした目で見る。
その途端。
物体は突如、少女の姿へと変わる。
「見~つけた。お兄ちゃん、一緒に遊ぼう」
可愛い笑みを浮かべながら「おいでおいで」と手招きをする少女。
だけど、綺羅はすでに知っている。
あの少女の中にはとんでもないものが潜んでいるということを。
「女の子?」
何も知らない翔が訝しげに見ながら、口に出した。
その途端、少女の姿は消え、巨大な物体は姿を表す。
その姿を見て、綺羅は確信する。
あれは紛れもなく、あの洋館で遭遇した物体だと。
その証拠に、物体の自慢の長い舌は綺羅に斬られた時のままの状態だった。
それでも十分長くはあるのだが。
「先輩。やばいみたいです。すぐに逃げてください!」
「えっ!?」
目を見開き立ち尽くしたまま物体を見ている翔を突き飛ばし、綺羅は意識を一瞬で集中させ自分の掌から剣を取り出した。