実の弟に恋をしました。



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「…よし。行くか!」


オレンジジュースを飲み終えると、陸は勢い良く立ち上がって声をあげた。



「え!大丈夫なの?」


「うん。ほら」


そう言って差し出された右手に、思わず胸が高鳴る。

「……」


そして、俯きがちに自分の手を重ねると、陸は指を絡めてギュッと握りしめてくれた。


これって…、いわゆる“恋人繋ぎ”ってやつだよね?

うわ…、なんか、めちゃくちゃ恥ずかしいんですけど。


当たり前みたいに繋がれた手に、あたしはまだ慣れないでいる。

だって、あたしたちは姉弟で、許されない関係で。

だから、いつだって隠れるように触れていた。


なのに、今はこんなに堂々と手を繋いで人前を歩いている──。




まるで、世界中の人たちにあたしたちの存在をアピールしているかのように。




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