実の弟に恋をしました。
「えっ、今からですか?えーっと……」
チラッと、由紀が遠慮がちにあたしを見る。
「行ってきなよ」
「…で、でも」
「いいから行く!」
ポンッと、由紀の背中を押す。
「…ありがと、真弥。
もしもし、慶太さん?今から行きますね!」
……幸せそうな顔しちゃって。
さっきまで、陸、陸って騒いでたのはどこの誰だっつーの!
……でも。
親友のこうゆう顔を見るのは、たまらなく嬉しい。
あたしまで幸せな気持ちになれるから。
「…じゃあ、行くね。なんか、迷惑かけてごめん」
「ううん。ちゃんと仲直りしておいでね」
「うんっ!」
太陽みたいに眩しい笑顔で笑う由紀に、あたしも釣られて微笑んだ。