実の弟に恋をしました。
「ずっと一人だった。親の愛も知らなくて──…」
「……雄司」
その横顔が、あまりにも寂しそうで。
あたしまで悲しくなる。
雄司に異常な性癖があっても
酷い言葉で罵られても
一度は、本気で好きになろうとしたひと。
初めて手を繋いだひと。
…そう簡単に、嫌いになれるわけが無かった。
「そんなとき、真弥に出会った」
──ドキッ。
鼓動が高鳴る。
「真弥は、俺の太陽みたいな存在だった。孤独だった俺に、愛情をくれた唯一の女の子──…」
雄司……。