快楽主義者のヒミツ

近くの24時間のファミレスで待ってもらうことにして、更衣室に戻った。

赤いドレスを脱いで、私服に着替える。


ピンクのニットにハートのネックレスがよく合っていた。


少し悩んで、雪の結晶のネックレスをポーチに入れた。


「最長記録もこれでおしまい」



ポツリとそう言って、コートを着る。


よく考えれば、アキラの地元も、苗字ですら知らない。




楽しければいい、気持ちよければいい。


だから面倒くなったら、切り捨てる。





「あ、大変!忘れるとこだった!」


貰ったブレスレットの箱を袋に入れて外に出る。


全部で5個。


1個だけ残して後は売る。

それで5人に「いつも着けてるよ★」っていうの。



簡単だよね。


単純だよね。


楽でいいよね。


朝の冷気が肌に痛い。



寒さに震えながら、男が待つファミレスに向かった。
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