恋はミラクル 『雪だるまと花屋のおじさんの小さな恋』
時は流れ、帰りの時間がやって来てくる。

二人は静まり返り・・・

そこで、おじさんなのに勇気を振り絞り、

『ねぇ 目をつぶって』と言った。

俺はロボットの様に小刻みに首を振り、彼女を見た。

しばらくお互いの目を見ていた。

その後、雪だるまは素敵な瞳を静かに閉じた・・・



そして・・・俺は勇気を振り絞り、ゆっくり彼女の唇を見詰めながら接近した・・・

コマ送り。

二人は口づけをした!

とうとう。

薄くて柔らかい・・・

彼女の口元まで行くのにスローでドキドキした。

接触してからドキドキ 数十秒だったと思うが何時間にも感じた。

よくある台詞で時がこのままずっと止まって欲しかった。

でも 時は止まらなかった。



やがて、帰る時間が来てしまった。

雪だるまは寒さと粉雪を溶かすくらいの陽だまりの様な笑顔をして、
『帰るね。』と稲葉号を降りた。

その後、『あなたからの、キス待っていたの。』といって帰っていった。
最後に謎の台詞を残して・・・
待っていたとは?
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