Amy
彼女の名前は、亜里沙。三か月前、突然私の家にやって来た。

ママが死んでまだ八か月しかたっていない頃、パパは再婚する、と言って、この人を連れて来た。

長い派手なネイルをして、ミニスカートをはいて、キャバ嬢みたいな風貌。パパの隣で寄り添うようにして座ってる様子から、可愛いって言ってもらいたいっていう魂胆が丸見えだった。


「時間がかかるかもしれないけど、頑張って美羽ちゃんの自慢のお母さんになるね」

と亜里沙は言った。

私はその時からしばらく、亜里沙はもちろん、パパとも口を利く気が起きなかった。

ママが死んで一年も経たないっていうのに、どういう神経をしてるの?

ぜんぜん理解できなかった。
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