幸せって何ですか?
大好きな社会の授業も身に入らなかった。

翔太のたくましい野球で鍛えられた体も
なんだか、小さく見えてしまう。

こんな気持ちは私だけなのだろうか。

放課後、私は翔太を呼び出した。


翔太に謝った。

「は?何謝ってんだし。」

とか言ってるけど、本当は私の事を怒っている。

私はしばらくなんと返せばいいか分からなくて黙っていた。

沈黙の空気の中、翔太がそっとくっついている唇をはなした。







「同情しなくていいから。」














その言葉は傷ついている私の心をさらに傷つけた。



負けずにわたしは言った。



「同情に聞こえたなんて残念だな。」



わたしは続けた。


「どこに引っ越すの?」














「奈良…」






私は思わずビックリして床に座り込んだ。





「同情ゎやめろって!!!自然と涙が出てくるから……」

翔太ゎ泣いていた。
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