落下点《短編》
でも本当は、寂しかった。
コタツの中、一度もくっついてこない陣ちゃんの足の裏が、少しだけ、寂しかった。
誰にも相談なんてできなかった。サチとか、仲のいい友達には特に。
あたしと陣ちゃんは理想のおしどりカップルだって、みんながみんな、羨ましそうにそう言ってくれる。
陣ちゃんはあたしに背を向けて寝たりしない。
…でも陣ちゃんはあれから一度も、あたしに触れようとはしなかった。
寂しかった。
すごく寂しくて、すごく、不安だった。
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