時を越える愛歌
柚葉「…それで…今に至るねん…」

話終わると、なぜか気持ちが軽くなった。

こんな話をして悪かったと思い、誤ろうと思って章大さんを見てみると…


泣いてる…


章大「ありがとっ…辛いのに、話してくれて…」



不思議な気持ちになった。

さっきあった他人やのに、幽霊やのに…


何で泣いてくれるんやろって





柚葉「章大さん…すいません、あたし」

章大「柚葉ちゃんが誤る事ないで…何も悪ないねんから」





そう言って、あたしの手を握ってくれた。





章大「僕も昔…柚葉ちゃんと似たような事があってん…」

柚葉「章大さんが…?」

章大「うん…せやから柚葉ちゃんの事、放っておかれへん」





“僕ん家に居り”

章大さんはそう言った。





柚葉「でもっ…あたし幽霊やで?いつ消えるか分かれへんのに…」

章大「ええねん、やって何処も行くとこないんやろ?せやったら…ここに居ってええから」

柚葉「…やっぱり迷惑やで」

章大「それでもいい!…居り、な?」





なんて優しい人やねんやろ…

今までで、こんなに優しい人に会ったんは久しぶりや…





柚葉「ありがとうございます…何かで絶対に恩返しします」
あたしの手を握って










“放っておかれへん”





そう言ってくれた













あなたの手は温かった。
夜遅かったので、僕ら一応眠る事にした。

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