ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
結局、店自体が連休の日。
うちらは沖縄に向かった。
「やったぁ!!美優のおかげっ!!サンキュー!!」
ノリノリのアサミ。
営業終了後、寝ないでそのまま来たから、まだ酔っ払っているのだろう。
アタシは、酒が未だ残っていて、アサミとは逆に睡魔に襲われていた。
端から見たら、どんな感じなんだろうか。
不思議な関係のうちらを、どう見るんだろう。
気付いたら、もう着陸していて、ボーッとしながら沖縄の空気を吸った。
「あっつ…」
「まだ9月だからな。真夏だよ、真夏!!」
「やばいね。」
「夏生まれなんだから、夏好きっしょ?」
ユッキーの問い掛けに…アタシは素直に答えていた。
「大嫌いよ。」
犯された夏。
大嫌い。
あの一件以来、アタシは夏が大嫌いだし、無性に怖くなるんだ。