天使のいいなり

●先輩な私

ピピピピピピ…。


あ、目覚まし鳴ってる。
うるさぁーい。早く止めなきゃ。
でも、眠ーい。手ぇ、動かないやぁ。



そんな感じで、布団の中をもぞもぞしてたら、目覚まし時計のアラームが止まった。

あ、ラッキー★もうちょっと寝ちゃえ。
再び眠りモードに入ろうとしたそのトキ。


「熊さんって何?」


何言ってんのよぉ。熊さんは、悠斗先輩じゃん。

そう思いながらゆっくりと目を開けると、目の前には瑞己の顔。


ひっ!!
驚きで、完璧目を覚ました。


「なっ、なんでここにいんのよ!?勝手に部屋に入んないでよ。」

「目覚ましの音、うるさすぎんだよ。起きる気ないならかけんな。」

「う…、スミマセン…。」


呆れた顔で私を見る。
そんな顔で私のコト見ないでよ。息子とはいえ、そんな顔で見られると、結構ヘコむなぁ。

瑞己が部屋から出て行こうとドアノブに手をかけたトキ、思い出したかのようにまた言ってきた。


「熊さんって?プーさん?それとも人?好きな人とか?」

「もう、うるさいなぁ。着替えるから、早く出てってよ。」

「はいはい。」



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