天使のいいなり
<8.5> side.明仁

●笑顔の行方

遼が笑わなくなったのは、いつからだろう…。




遼と初めて会ったのは、今から4年前。
桜が満開の季節だった。


高校の入学式。
俺も含め、みんなパリッとした真新しいブレザーが似合ってなく、着てるんじゃなくって、着させられていた。


そんな中、1人雰囲気が違う男がいた。


とても大人びていて、同い年とは思えなかった。



見た瞬間、変な意味じゃないけど、俺はコイツに一目惚れしてしまった。



気がつくと俺は、その男のそばに行き声をかけていた。




「俺、三浦明仁。友達にならないか?」


コレが俺と遼の出会い。

きっと俺達、長い付き合いになるって、そう感じたんだ。



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