欲しいのは…

『ゆ、う…――？』



なんで


なんで



なんでこのタイミングに来るの？



あたしのこと、どうでもいいんでしょ――？




なんで



止めに来るの――…？






「悪いけど、コイツ俺のだから」


「あんたが、この子の泣いてた原因？」


「は？」


『…えっ…』




やだ…言わないで



これ以上


悠を困らせたくないのに…―っ





「……だとしたら、何？

部外者には関係ねぇよ」




行くぞ、と言われ手を引っ張られる。




「そんなんで、お前の女って言えんのか？」




後ろから聞こえた男の言葉が、あたしの心に追い討ちをかける。




あたしは悠の女じゃないから、仕方がないんだ



ただの性欲処理の女でしかないから、そんなこと関係ないんだ――





そう思って泣きそうになるのを抑えていたら、あたしは無意識に悠を抵抗してしまっていた。