甘すぎる王子様
ななななんでよッ!?


あたしは暗闇で懐中電灯もないって言うのに‥


なんで‥(泣)!?


あたしの目からは
自然に涙が溢れた。


『‥ゃぁだ‥ゃぁだ‥旬樹‥旬樹ぃ』


あたしはしゃがんだまま原田先輩の名前ではなく、旬樹の名前を呟き続けた。


――‥襲われそうになったあの日‥‥


旬樹はあたしに誓ってくれた。


俺の世界で一番大切な女は琴音。

だからずっと守り続けるって‥‥


あたしは今、その言葉を信じていいですか?


あたしは‥‥

あたしはこうやって1人にされた時でも‥‥

あなたを信じていいの―――‥?
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