運命の弄び
……動かなくなった身体。手に持った少し前までは白光りしていただろう刃物。
もう今となってはおびただしく『朱』に濡れて……、『肌色』がこびりついていた。



ぐり


ぐり


ぐり


ぐり



……もう眉一つ動かさない身体を私は凌辱し続ける。
でも……、
こう……ぐりぐりっと傷口を刔るとね?
『朱色』が私の身体を濡らすの。


身体は『生きている』。


『生きている』限りは、
私はその身体に痛みを『与え』続ける。


私は今も『痛い』。
その原因を作ったのは周りにいるこいつら。
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