運命の弄び
そして今まで歩んで来た道は文字通り『消える』。

それは既に思い出の中でしか存在を許されない『過去』であり、
常に『現在』という針を刻み続ける時にとっては無用の長物と言うコト。


つまり、
『道』を選んでから、
あるいは『結末』を知ってから、
それに至る『過去』を歎き後悔するということは、
私に言わせれば、
愚かしい以外の何物でも無い。

要は分かれ道に至ったときに、
後悔なんて感情が入る余地がないよう、
人は慎重に道を選んで歩む必要……ううん、
義務があるのよ。

そうして選んだ結果がたとえ最悪の未来だとしても、それがその人の選んだ道なのだし、
まぁ、『ウンメイ』だった……とも言えるかしら。

くすくす……。
少し冷たい言い方かしら?
でもそれが真実。
自分の選んだ道が受け入れられないのなら、
その人に歩む……生きる資格なんてないの。
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