不協和音は愛の始まり
そうして私はいつものように、マネキンに間違えられた事もあるモデル体型の川畑をコーディネイトしてうっとりし、自分も見劣りしないようにと着替えて鏡を見てがっかりし、まぁこんなもんかと妥協して、出かけ支度をした。

今日は3時間目の音楽の授業と、放課後の合唱部の伴奏がある。
私の仕事はほとんど付き添いだけで、川畑は一人でも歩いて学校に行けるけれど、たまに指揮の必要な時には私が川畑の肩に指揮者の動きを指で書いて伝えている。

二人でいつものように出かけようとした時、電話は鳴った。
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