いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

「特別……」

あたしの中でくすぶっていた思いが、パチンッと大きな音をたてて、爆ぜた。


他の人と同じである必要はないと。

自分は『特別』なんだと。


そう思ってもいいの?


「姫様も、シュリもそれを知らなければいけません。でも、彼にそれを教えられるのは、姫様だけなのです」


クラウスは大きな右手で、あたしの目からこぼれおちる涙をぬぐった。

それから左手で、あたしの手を包みこんだ。

「どうか、シュリを御救いください。深い闇の淵に立つ彼の魂を、どうかこの手で解放してやってください」


あなたにしか出来ないことなのですよ――


という言葉を添えて。



クラウスはほほ笑んだ。
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