いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
(ああ、耳が痛い)


いつだったか、ママが言ったことが今更ながら思い出された。


そう、ママは言ってた。

本当にあたしを想ってくれる人ほど、無口だって。


あたしは、あのとき。
ママがなにを言わんとしてるのか。
全然わからなかった。

好きなのに、なんで言わないの?
言ってくれなきゃ、分んないじゃんって。

でも、今はそれがよくわかる。


表面上の優しさに、あたしは騙されっぱなしなんだ。


こんなこと、ママが知ったらどうするかな?

たぶん、でこピンなんかじゃ済ましてくれないだろうな。


(にしても、どうしたもんかな)


あたしはぐるりと周囲を見回した。

真っ暗な壁に囲まれた、まさに『囚人部屋』にあたしはいた。

狭くて、湿気臭くて、じめじめしてる。

出られそうなところと言えば、二か所。


一つは入口の分厚い鉄扉。

もう一つは、天井の小さな丸窓。

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