いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
そのとき、空からまた大きな鳴き声が聞こえ、前方から一人の若い女の人が走り寄ってきた。
「おねがいです! 息子を……赤ちゃんを……助けてください!! 黒鳥魔に……息子が!!」
フランの上着をひっつかんでその人は懇願した。
涙でぐしゃぐしゃになっているけど、キレイなお顔立ちだ。
この国は男女問わず、美人であふれかえってる。
なんだろう?
これはハーフばかりの国だから、なし得るのかな?
日本人の血に外人の血が混ざると、大半キレイになるもんな。
「姫様、覚悟してください」
感心しきっているあたしに、ユーリくんの厳しい声が飛んできた。
「覚悟って?」
「フランは女性の涙に弱いんです」
はあぁ……大きなため息を彼はついた。