ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
そんな俺の言葉なんか耳に入っていないのか、次に茉莉子は、バッグから自分のケータイを取り出す。
俺と色違いで同じ機種のケータイ………。
俺は黒で、茉莉子は黒が少し入ったメタリックな赤。
初めに、俺のケータイをボチボチと操作。
何やら真剣な面持ち。
少しして、画面を見て微笑んだぞ。
次に、自分のケータイを操作を始めた。
なんだなんだ?
「はい、これ。赤外線通信であたしのケータイ番号入れといたから。何かあったらココに電話頂戴。じゃ、明日待ってるから」
そう言って、俺の掌にケータイをぽんっと、乗せた。
天使、いや、悪魔のような微笑をして、女は、突然現れて、白いシフォンのワンピースを翻(ひるがえ)し、突然去っていった。
唖然…………。
ぽかーんと、俺はその去っていく茉莉子の後ろ姿を見ていた。
すると、俺の視線に気づいたかどうか知らないが、茉莉子が振り返った。