2LDKのお姫様
「………ん」
目が開いのは、多分8時半くらいだったと思う。
確かに床に転がっていた円盤には「レ」という銀色が出来ていた。
別に気にはしていないけど、髪が少しぎこちなかった。
流石にキツいなと感付き布団をかぶったのだが
直ぐに眠る事は出来なかった。
何故ならキッチンの方から何やら物音が聞こえてくるのだ。
誰もいないはずの角から光が零れているし、
それはまるで水の様に廊下にまで流れ込んでいた。
「……ど、泥棒……」
まあ弱々しい男だ。
でもまあ……
普通そう思うものですよね?
そんなこんなで結局それが気になって
安心して寝れるとは微塵も思えなかった。