2LDKのお姫様
「合コン?」
「そう。合コン」
ホノカは夕方に帰って来て、途中で買ってきたたこ焼きを1人で頬張っていた。
「なんで合コンなんですか?」
「実はさ、理療科にあんたの事を
見たいって人がいてさ」
「理療科?」
『理学療法学科の事よ』
シオリも帰って来ていた。
「あぁ………」
何となくその事は理解した。
「でその科の人が1on1で合コン
したいんだって」
「いや合コンで1on1って、それ
合コンって言うんですか?」
「まあはっきり言えばちょっと一
緒に食事しましょってやつよ」
いや。それは合コンではなくどちらかと言うとデートに近い。
「でも……」
大は不意にシオリに目をやった。
「大丈夫よ。別にただ会いたいっ
てだけだから」
「でも……」
『別に、良いのよ。大くんが好き
にして』
「…………」
怖い。と大は冷や汗を流した。