2LDKのお姫様
5 良くないわ
□ 結局嫌い、みたいな
──今日はどのような髪型に?
少しオシャレな街の片隅に
少し洒落た
通り添いのヘアサロン。
そこには良い意味での静けさがあって
皆、気持ちの良い午後の余暇を
心行くまで満喫していた頃合いである。
その通り添いのカフェの一席で
コーヒーを楽しんでいた
この女性も
その中の1人だ。
かつての教え子。
いや、未だに教え子ではあるが
少しは自立して欲しく思い
最近は突き放していた。
その子をつれて、今日は隣街まで来ていた。
突き放してしまう理由は30秒後に解る事になっている。