2LDKのお姫様
「はぁぁ……」


と構ってもらえず拗ねて、ホノカは立ち上がった。


「どこか行くの」


「ベランダでシャボン玉吹いてくる」


訳が解らない、としゅいろは頭をまた伏せた。


「寒っ」


ベランダに出るとやはり、外の風は凄く冷たい。


なんせ今は晩秋。当たり前だ。


「どれどれ大くんは何してるかな」


ベランダは首を強引に出せば少し隣の様子は見える。


「あ、いたいた」


大の部屋もリビングに窓があるので、大の姿がガラス越しに見えるのだ。



「あれ……誰かいる」


部屋を覗くと、どうやら大は誰かと話しているらしい。


「やっぱ寒い………」


気にはなったが、あまりの寒さに身がこたえて、すかさず中へ入り、コタツへ飛び込んだ。


「冷たっ」


『やめなさい』


子供の様に振る舞う姿は少し愛らしくはある。





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