学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
拭っても拭っても、あたしの目からは涙がこぼれる。
今ならわかる。
“他人の傷ついた顔を見るのが苦手”
だと言っていた、その言葉の意味が。
記憶力が良いっていうのは、凡人のあたしにはわからない苦労があるのだと思う。
物覚えが良くていいね、なんてそんな単純なことじゃない。
忘れてしまいたいことも忘れられないんだ。
誰かを傷つけた記憶も……
その表情も……
彼の頭には鮮明に刻み込まれる。
そして、過去も今も……
ずっとそうやって、自分を責め続けているんだ。