*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「お父さん? 彼氏のことは話してあるから自分で聞いてみなさい」


「へ?」



キッチンでトマトを切っているお母さんに、コッソリ聞いてみたら予想外な言葉。



「お父さんには彼氏のことは内緒にしておくって言ってたじゃん!」


「夫婦がうまくやるコツは隠し事はしないことなの! サクラが黙っててって言ったことも全部お父さんには話してあるよ」



ななななんだそれぇ!?
お父さん知ってたの!?



「お父さんはなんで私に彼氏のこと聞いてこなかったんだろ?」


「サクラから話してくれるのを待っていたか……あえて話題にしたくなかったのか……聞いてみれば?」



お母さんはなんだか嬉しそう。まあ、知ってるなら言いやすくなったけど。



ため息をついてドキドキしながらリビングのソファーで新聞を広げているお父さんの隣に腰掛けた。





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