*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜
翌日、和人は仕事を休んだ。二人で病院に向かって先生と話をした。
家族に看取られずに病院で亡くなるより、家族に看取られて逝ったほうがスノーは幸せだろうって言われて……
連れて帰ることにした。
この意味はもうスノーに残された時間は限られているということ。
治療は取り止めて、できるだけスノーのそばについていてあげて最後の時間を一緒に過ごしなさいという意味。
信じられなかった。
だって……
車の中で私に抱っこされているスノーはきちんと目を開けていて、呼吸もしている。
ただ点滴のために前足の毛を剃った姿が痛々しくてかわいそうだった。
「痛かったね……頑張ったね。お家に帰ったら一緒に寝ようね……」
まだ生きてるのに……
温かいのに……
スノーがもうすぐ死んじゃうなんて信じられなくて、また涙が零れた。