*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「サクラ、ご飯よー」

「はーい」


自分の部屋でくつろいでいると、お母さんから呼ばれて夕食を食べにリビングへ行く。


「ご飯、こんなにいらない」


お茶碗に盛られたご飯を、半分しゃもじで落として炊飯器のふたを閉じた。


「ダイエット? いつもは続かないくせに珍しい。体調を崩さないように気を付けなさい」

「うん」


恋をするとキレイになるって言うけど、食べられなくなるから?


肌のお手入れも適当だったのに、30分は念入りにするようになったし。


髪も傷まないようにトリートメントを大量に使って気をつかってる。


和人と付き合う前と、気持ちが違う。


親も友達も大切だけど、些細なことを報告したり、理由なしで会うことができる。すべての優先順位が自然と一番になる存在が


“彼氏”……なんだよね。


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