ケータイ恋愛小説家
「あら、可愛いお客様」
あたしと目があったその人の第一声。
歳は蓮君より少し上って感じ。
スラリと長身でパンツスーツを着こなし、いかにも“できる女”って雰囲気を醸し出してる。
「蓮哉、あたしもう会社行くね。続きはまた今度……楽しみにしてるから。フフフ」
その女性はにっこり微笑んで蓮君にそう告げ、あたしに軽く会釈すると、颯爽と去っていってしまった。
その後ろ姿をぼんやり眺める。
緩く巻いた明るい色の髪が彼女の動きに合わせて揺れる。
彼女があたしの目の前を通る時、甘い香りが漂っていた。
絵に描いたような大人の女性……。
蓮君はといえば、その女性が出てきてからずっと片手で顔を覆ってうなだれていた。
そして
「ま、とりあえず入る?」
そう言って、ようやくドアを大きく開けてくれた。
学校に行くにはまだ余裕がある。
あたしはぼんやりしながらも蓮君に勧められるままに部屋へと入った。
あたしと目があったその人の第一声。
歳は蓮君より少し上って感じ。
スラリと長身でパンツスーツを着こなし、いかにも“できる女”って雰囲気を醸し出してる。
「蓮哉、あたしもう会社行くね。続きはまた今度……楽しみにしてるから。フフフ」
その女性はにっこり微笑んで蓮君にそう告げ、あたしに軽く会釈すると、颯爽と去っていってしまった。
その後ろ姿をぼんやり眺める。
緩く巻いた明るい色の髪が彼女の動きに合わせて揺れる。
彼女があたしの目の前を通る時、甘い香りが漂っていた。
絵に描いたような大人の女性……。
蓮君はといえば、その女性が出てきてからずっと片手で顔を覆ってうなだれていた。
そして
「ま、とりあえず入る?」
そう言って、ようやくドアを大きく開けてくれた。
学校に行くにはまだ余裕がある。
あたしはぼんやりしながらも蓮君に勧められるままに部屋へと入った。