リボンの指輪
「あんた、超疲れた顔してんじゃんっ」




「え、そう…?」




「…やつれてる」




優希くんまで!!




「あいつに振り回されすぎないようにね」




「あー、いつものことだから」




これまでも、これからも、きっとあたしは、頼に振り回され続けるのだろう。




でも、それが少し、心地いいんだ。




「あんた、本当に好きだよねぇ…」




「…うん、まぁ」




優希くんの前で、何言うの―――!!




どうしても、その手の話題は、気になるものだ。




もう、優希くんもあたしに気持ちがないと知っていても、あたし達の関係が、そうさせる。




「でも、今日の放課後は大丈夫だから、よろしくね。部活終わるまでには、戻ってくるよ」




あたしの言葉に、優希くんが微笑んだ。
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