リボンの指輪
香織は、“田村自身”というところを、強調させて言った。




「陽菜のこと好きだから、全部話すよ。って言っても、たいしたことないんだ」




「……うん」




「あたしさぁ、幼馴染み、いるんだよねぇ」




香織の話は、突然始まった。




「好きだったんだ。“琢磨”って言うんだけど」




琢磨…。




それは、香織から聞く、初めての名前だった。




「中学生の頃、付き合ってた。っていっても、ちょっとだけ」




「ちょっとだけ…?」




「すぐ、ふられちゃった。あいつも、女遊び好きな奴だった」




「あ……」




もしかして、あたし達と、かぶせて見ていたのかな?




あたしと頼も幼馴染みで、こうして付き合って、でも頼は“女遊び”が激しいと、有名で。




「他の女と、本気で浮気ばっかりしてた。あたしが許すと思って。幼馴染みだからって、甘えてたのかもね」




確かに、頼みたいだ。
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