リボンの指輪
「いた?」




香織の視線を追った先に、綺麗な女の子と歩く、男の子の姿を見つけた。




「あれ?」




何も言わず、香織は無言で、頷いた。




「そう。行こう」




「で、でも」




隣の女の子を気にしているんだと、あからさまに動揺した声で香織が言う。




「気にしない」




あたしは、香織を引っ張って、歩き出した。




「あの」




あたしは、突然前から、話し掛けた。




自分でも、たくましくなったと思う。




「……誰?…あ」




あたしを怪訝そうに見てから、琢磨くんは、あたしの後ろに隠れるように立っていた香織を見た。
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