リボンの指輪
公園につき、あたしと琢磨くんは、少し距離を空けて、ベンチに座る。




香織には、悪いけど、遠くのブランコに、座っててもらっている。




「話って?」




「本当は香織のこと、どう思ってる?」




「どうって…別に」




「じゃ、言い方変えるね。“幼馴染み”を“彼女”にして振ったこと、どう思ってる?」




あたしも、頼にそんなことをされれば、傷つかずにはいられないと思う。




好きだったら、なおさら。




「別にどうも……」




男の子って、“別に”を言い訳にすることが、多いのかな。




「香織はね、本当に、琢磨くんのことが好きだったんだよ」




「だから?俺は別にそこまで好きじゃなかった」




「だったらどうして付き合ったりしたの?香織の気持ちくらい、幼馴染みなんだから、よく分かってたでしょ!?」




言わなくたって、少しの態度で、本気かどうかくらい、分かるはず。




「分かってたさ」
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