君がいるから
ガチャン・・


玄関のドアを閉める音が
静かな部屋に響き渡る

「はぁ・・」


ぽたっ


「あれ?あたし
泣いてる・・っ?」

好きなのに・・

でもあそこで素直に
なってもきっと
澪夜の気持ちは
変わってないはず


淋しさ紛らわす為
一眠りしようと布団に
潜り込んだ

すると

ベットの脇に澪夜が
一番大切にしていた
刺繍入りのジッポが
あった

タバコを吸ったときに
忘れていったのかな


どうしよう・・

那津はそっと澪夜の
家のポストに入れる
ことを思い付いた


別に澪夜に逢いに
いく訳じゃないし
いーよねっ!

そう自分に言い聞かせ
さっそく澪夜の
家へ向かうことにした
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