正義〜Jasuthisu〜
 
「で、どない思う?」
恭介は率直に玲奈に聞いていた


「恭に気が無かったらそんな事しないでしょう」


笑いながら返す玲奈


「笑い事ちゃうで、ホンマ…こっちは気が気であらへんのに…」

少し肩を落とす恭介に

「それがらしくないっての! いつもの強気な恭はどこに行ったの?」


笑みを絶やさず玲奈は返す


「ようゆうなぁ、一年前は俺と変わらん状態やったやないか」


ようやく笑みが出た恭介に今度は玲奈が慌てた


「過去の話は覚えてない!」

少し照れながら答える玲奈


他の客から見れば大声で怒鳴ったり、笑ったりと不思議なカップルに見えただろう


が二人は周りの目を気にせず、また真剣モードで話を始めた



恭介にしてみれば人の恋愛はわかるが自分の事にしてみると何も答が出ない


玲奈にしてみれば親友とも悪友とも呼べる恭介に、自分の恋愛感情が出た時に世話になった事もあるせいか、いつも以上に真剣になっていた
 
 
 
 
< 28 / 35 >

この作品をシェア

pagetop