あなたは見られている −聖なる夜に−
そしてその次の日。

冬美の父親が、行方不明になった。

たしかに、クリスマスイブには家にいたはずだった。


なのに・・・・。


冬美は、あのサンタクロースが自分の父を殺したんじゃないかと思ってしまうのだ。


サンタクロースが、かついでいたあの白い袋。

あの袋に、自分の行方不明になった父がはいっていたんじゃないかって・・・。


そんな事を、思ってしまうのだ。


だから冬美は、冬も、クリスマスも嫌いだ。

いや・・・嫌いというよりは、”怖い”のだ。


あのサンタクロースが・・・。


今度は自分を殺しにくるんじゃないかって、


そう、思うんだ−−−。
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