秘密の片思い
「郁斗、愛ちゃんと何かあったの?」


郁斗から携帯電話を返された日菜は聞いた。


「お前には関係ない」


そう言うと不機嫌そうに友人の方へ行ってしまった。






「日菜?どうしたんだい?」


千波が携帯電話を持って突っ立ったままの妻に声をかけた。


「千波くん・・・愛ちゃん、仕事で来れなくなったの」


日菜の声は寂しそうだった。


郁斗と愛の事を何も知らない千波は優しく微笑むと日菜の肩に手を置き父と母の元へ連れて行った。



< 189 / 646 >

この作品をシェア

pagetop