秘密の片思い
愛の抵抗も物ともせずリビングへ進むとそっとソファーの上に降ろした。


「郁斗、お願い 大丈夫だから 帰って」


そう言っているのに郁斗の手が愛の額に触れた。


「熱は微熱程度だな」


「だから言ったでしょう?大丈夫なの」


言い合うだけで疲れる。


「ちゃんと飯食ったのか?」


言いながら郁斗がキッチンの中へ入った。


愛があっと思った時には昨日手付かずの膨張したラーメンが鍋いっぱいなのを見られてしまった。


「なんなんだ?これ」


「昨日、作っていたら電話がかかってきてのびちゃったから・・・・そのままに・・・」


キッチンの中へ入ると言い訳する。


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