秘密の片思い
おかゆとお味噌汁を温めて、トレーに乗せてリビングへ戻ると愛がソファーでぐったりしていた。


「愛?」


「いく・・と・・あたし・・・おかしい・・」


名前を呼ぶと目を開いて小さな声で告げる。


横になっているのに目の前がぐるぐる回っている。


「愛!」


しゃがむと愛の額に触れる。


熱は高くないようだが意識が朦朧としていて様子がおかしい。


そのうち、愛の意識は暗闇に落ちて行った。


「おい!愛!」


郁斗は慌てて肩を揺さぶった。



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