秘密の片思い
「何を食べる?」


メニューを愛に見せて聞く。


「なんでもいい・・・・」


すっかり心が硬くなっている。


「OK 適当に注文するよ」


郁斗はウェイターを呼ぶと注文を済ませた。


愛はその間、窓から外を見ている。


そこから見えるのは寒空の下、冬場の荒海の中でサーフィンをしている数人。


「寒そうだな」


郁斗もサーフィンに目をとめて言う。


「・・・・郁斗はサーフィンするの?」


「日本ではやらない ブラジルで良く遊んでたけど」


「・・・・外国の海って気持ち良さそうだね」


郁斗はテーブルの上で組まれていた愛の指を包み込む。



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